PCR検査についてのまとめ(その2)

ただPCR検査では、自然免疫によって処理されたウィルスの死骸にも陽性反応が出る。そのため、感染力を持つウィルスのものなのか、それとももはや感染力を失った残骸に過ぎないのかは区別できない。

では、PCRとは何かというと、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)のことで、DNAの特定領域を数百万〜数十億倍に増幅させる反応、または技術。
この研究により、1983年キャリー・マリスはノーベル化学賞を受賞。
利点は、
・特定のDNA断片だけを選択的に増幅させることができる。
・微量なDNA量でもOK。
・短時間
・病原体が死滅していても(感染力を失っても)標的核酸が保存されていれば増幅できる。

ただ、キャリー・マリスはPCR検査を感染症の診断に使ってはならないと講演等で警告していた。

(つづく)